香港の大衆紙「葡萄日報(grape daily)」が報じるところによると、昨日昼ごろに同紙の記者2名が香港の公安当局により拘束されたと発表した。
同紙は今日、公安当局者らへの強い抗議を示すパフォーマンスとして、新聞の一面に文章の半分以上が伏字になっている記事を公開し、香港当局による言論弾圧に激しく抗議した。抗議文では「記者の拘束による報道機関への事実上の圧力は、自由な報道を大きく萎縮させかねない」とし「我々は香港のメディアとして、香港人の統治を擁護し、自らの意見を好きに話すという当たり前の権利を擁護しなければならない。これからも本紙記者2名の速やかな釈放を求めつつ、真実を刻む筆は握られ続けている」と非難した。
香港や華国の政治情勢に詳しいパリ政治学院(IEP de Paris)のチャン教授は「グレープデイリーは北京の変化によって、メディアの姿勢も変化しました」と語る。
「グレープデイリーはそもそも、香港の自由な言論の下で、ゴシップを売りにした大衆紙でした。しかし、北京の指導部が香港へのアプローチを変え、自由な言論が制限されるにつれて、今のように戦うリベラルメディアへと変容しました」と指摘し、また「特に国家安全維持法(Security Law Passed for Hong Kong)可決・施行後は学生らによるデモシスト(Demosistō)と共に、香港における民主運動の看板になっています。記者の拘束は、行政長官選挙を控え、香港当局の強さを活動家らに見せつける意図があったのではないでしょうか」と分析した。
今回の事件に関連して、LFP香港支局は香港の公安当局に記者拘束について問い合わせたが、返答はなかった。
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