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華国 李厳敬首相が退任。リベラルなき体制へ

 華国の李厳敬(Li Yan-Jing)国務院総理は2月、華国の東北地方を視察し地方経済や国境貿易について討議したと華国の国営通信が報じた。李首相は王遠平(Wang Yuan-Ping)国家主席の一強体制が強まる中で、最後までリベラル官僚として経済政策のバランスを保った人物だった。


 多くのメディアが報じるところによると、3月5日から長征で行われる全国人民代表大会で李首相が政府高官に再任される可能性は極めて低い。彼は昨年の党大会で党の要職を外されたことが公式発表により明らかになっているからだ。また香港メディアによると先日行われた華国共産党の二中全会では、新たな指導部人事草案が決定され、李首相が含まれていないことが明らかになっている。

 

 李首相は中南海入りしてから最後まで常にテクノクラートとして、そしてリアリスティックな内政運営者として政権指導部と協力し、或いは衝突してきた。

 ヴィクトル・ユゴー大学センター(Victor-Marie Hugo University Center)のソウ研究員は彼について「華国共産党は本来李厳敬を国家主席にする予定でした。複数の政治要因と権力闘争がそれを不可能にしましたが、彼の手腕はリベラル官僚で構成される上海閥のホープとして期待されていました」と語る。

 またソウ氏は特に経済政策について李首相は明るかったと語る。「華国が急激な経済成長を遂げた反面、格差社会の拡大はますます深刻さを増していました。彼は自身の任期中、その格差是正に最も尽力していました」。


 李首相の退任について、ソウ研究員は「華国の政治力学は大きく王遠平氏に傾いていると言えます。任期中表立って王氏に対抗していた彼がいなくなるとなれば、華国政治は今後リアリスティックな頭脳を欠いた状態での運営を迫られることになるでしょう。これは長期的に不確実な大きいリスクになり得ます」とした。

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