top of page

日本の新渡戸政権、数百年続く"首都一極"体制にメス

 

 日本の新渡戸倖生(Sathio Nitobe)首相は9日、先月末から始まっている通常国会で演説を行い「地方のサプライチェーンが再生の鍵」とする地方活性化政策について言及した。


 新渡戸首相の演説は、その多くが最終的に地方に還元される政策に尽きるもので、特に法人税の累進課税導入により、中小企業が多い地域産業の税負担を大きく軽減させ、都市部の大企業には一定の負担を強いることになる税制改革などに言及した。

 また地方活性化の切り札として盛り込んだ原発再稼働についても言及した。地方の一部都市は原子力発電所による地域資本への経済効果の恩恵を受けており、原発再稼働は海外からの燃料資源輸入を低減させつつ、地方を潤すカードとして残されていた。

 一方で首相は、演説のなかで高幹線事業や南函トンネルなどのインフラ投資への言及を避けた。北陸支線の事実上の格下げや地域内対立がある南函トンネルについて言及することで地方政策推進に傷がつくことを憂慮した可能性がある。


 日本は江戸時代の幕藩体制(Shogunate system)の時代、1800年代後半の御一新(Banshi Revolution)、そして現代に至るまで一貫して江戸を中心とした経済発展が進み、地方との間に大きな格差が生じていた。

 一方で、今の日本政治は奇妙なことに、その地方で幅を効かせる職能団体が支持する政党が議会勢力の中心を担っている。しかしながら、都市部を中心に活動するリベラル勢力は議会で優位に立てない状況が続いている。これは経済的資源が不均等なほどに都市部に集中していることを示し、首都一極集中が経済と政治のバランスにリスクを与えている。


 新渡戸政権の今回の演説は、そのような不均等なバランスにメスを入れ、地方から日本の経済も盛り上げていくという、日本が数百年背負ってきたレガシーからの決別にもつながる重要な演説で、今国会の論戦に中央と地方の対立軸を持ち込むという点で、とても大きな影響を与えるだろう。


最新記事

すべて表示

日本の海洋警察が重武装の不審船と交戦

昨日、日本の海洋警察である海上保安庁(Japan Coast Guard)が正体不明の不審船と交戦するという事態が発生した。世界有数の海洋警察能力を有する組織への攻撃は前代未聞で、国内外で注目が集まっている。 現時点で周辺国はこの事件に対してメッセージを出していない。また日...

奇妙な事件──日本の執政が行方不明に

世界の視線は新冷戦を象徴した東南アジアから一挙に東アジアに移った。日本閣僚の乗ったプライベートジェットが消息を絶ち、その飛行機に乗っていたと見られていた閣僚が政府専用機に乗っていたからだ。日本執政(consul)の行方を知るものは誰もいない。...

Commentaires


bottom of page