イラン当局は29日、コムでイスラム革命防衛隊(IRGC)による軍事パレードを行ったと発表した。最高指導者ハメネイ(Khamenei)が見守る中、披露された新型弾道ミサイルは中東の新たな脅威になりうる。
イランメディア「テヘラン国際通信」は軍事パレードの途上「新型のシャハブ4ミサイルがお披露目され、注目を集め」たと伝えた。このミサイルは「イスラエルへの牽制としての役目が期待され」、「射程2000kmを凌駕しうるもので」あり、「イランの持つ弾道ミサイル戦力の内アウトレンジ性能において最高値を更新する性能を持つ」とした。
清華系メディア「清華社通信」は専門家の話として「イランメディアはシャハブ4と明言した。つまりこれは前型の改良タイプで可能だと言われていた、核搭載かつイスラエルを射程に収める能力の保持について、完全に成功したと見ることもできる」とした。
これらが事実である場合、イランはイスラエルやペルシア湾一帯に位置する、ワシントンとその同盟国に対して、明確な軍事的オプションを行使することが可能になる。またイランの核開発がヴェールに包まれている以上、湾岸諸国は同国の見えない脅しに備えなければならない。
イランのミサイルをめぐっては新たな問題が指摘されている。北朝鮮(North Korea)研究を行うシンクタンク「38center」は、このシャハブミサイルに北朝鮮のミサイル技術が転用されている可能性が「極めて高い」と指摘。4月中旬に行われた弾道ミサイル実験にイラン当局の関係者が視察していたこととの関係性は「ある程度考えられる」とした。
イランの新たな弾道ミサイル公表は、中東に対する明確な脅威になると共に、野心的国家による協力体制が依然として堂々と続いていることを世界に示した。
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