イラン系メディア「テヘラン国際通信」は14日、イラン宇宙機関が、人工衛星の打ち上げを行ったとし「米国の誤った制裁はイランの宇宙開発において一切のプレゼンスを発揮していない」と強調した。
同メディアによると、打ち上げに使われたのはペルシア語で「使者」を意味するサフィール(Safir)ロケットで、人工衛星の打ち上げに使われるのは今年初だという。
サフィールロケットはイランが保有するシャハブ3ミサイルを改造したものであり、先日の軍事パレードに引き続き、イランのミサイル能力を中東諸国に示すことになった。
また記事の中で、打ち上げに立ち会ったイスラム革命防衛隊(Islamic Revolutionary Guard Corps、IRGC)幹部は「アメリカのイランへの当該分野への制裁は各国が単に自国主導の努力により差別や干渉なく平和的な宇宙利用を推進しようとする国際的な取り決めのポリシーに真っ向から対抗する意図を持つ物であり、国際法に対する卑劣で明確なる違反である」と、アメリカを非難した。
中東情勢に詳しい専門家は「人工衛星の打ち上げには多くの複雑な技術はもちろん、高精度な工業品が必要です。つまり打ち上げが可能ということは、アメリカの制裁に関係なく自由に必要なものを輸出入できるルートが確保できているということを示したのでしょう」としつつ、「また相次ぐ打ち上げは中東にいつでも長距離戦力を投射できることを示しています。先般のミサイル公開に引き続き、この実践を示したようなものですから、他の中東の国は緊張感をもってイランを注視せざるを得ません」と分析した。
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