【7月26日LJO】フランス政界は紛糾と対立の真っただ中に置かれている。
20日、皇帝の退位と国民投票にまつわる議案と共に、選挙制度改革法案が元老院で可決された。
翌日から今日にいたるまで立法院で審議されている、与党が作成した同法案は「改革案」と銘打っているが実際の内容は非常にシンプルなもので「2002年に改正される以前に導入されていた二回投票制をそのまま復活する」というもの。
現在のフランスは、立法院が比例制、元老院は終身の勅選・任期5年の単純小選挙区制の併用方式を採用している。
比例制はド・ガイガー政権(社会党)が予算削減と投票率低下対策として選挙制度改革を行った際、導入された。
左派の社会党と右派の勤皇連合という大政党が存在した00年代は比例制による議会がある程度機能したものの、2010年代に左派が分裂、2019年に保守派の諸党派が分立していくと、議会は多数派の存在しないハングパーラメントに陥り、以来2年間にわたり政治的停滞が続いている。
プレオベール政権は選挙制度改正を掲げ社会党との連立を形成し、選挙制度改革を急いでいるが、これは来年2月に行われる新皇帝の国民投票に合わせて解散選挙を行いたい狙いがあると思われる。
野党「改革派連合=フランス民主党」は一致団結してこの改正に抵抗するとしているが、キャスティングボートを握る中道派の「人民自由党」は是々非々の姿勢を示しており、改正案は可決されるとみられている。
同改正案の採決は30日に行われる。
Comentários