【7月3日 LJO】プレオベール首相は今日の記者会見で、更迭した大臣の後任となる3名の閣僚の人選を明らかにした。
経済大臣には与党「人民への訴え」所属のリシャール元老院議員、基礎教育・スポーツ大臣には社会党所属のジェルヴェ・ヴィオネ代議士(Gervais VIONNET)、労働大臣には社会党所属のギャスパール・サリニャック代議士(Gaspard SALIGNAC)がそれぞれ任命される。
この人選の驚くべき点は何といっても、モンタニー法問題以来低迷続きの社会党(SFIS)が新たに政権に閣僚を送り、政権入りを果たしたことだろう。
社会党はかつて、キリスト教社会主義者や共産主義者まで幅広い主義主張の議員が集まる左派の大政党として、一時は第一党を獲得するほどの隆盛を誇った。
しかし、2010年にロール・コルベル氏による、より急進的な左派政党「抵抗者」(Resister)が社会党から多数の議員を引き連れて離脱すると、第3党まで転落。モンタニー法問題以降は穏健なキリスト教社会主義者が主体の政党となっている。
プレオベール首相の率いる与党「人民への訴え」はこれまでフランス保守の伝統だった積極財政・ディリジスムを復興するべく「勤皇連合」から袂を分かった政党で、大規模な予算案を国民投票によって成立させて以来、経済左派の社会党と部分的な協力関係にある。
プレオベール首相は会見で連立の拡大についてこう語った。
「われわれの連立の目的は単純だ。すみやかな経済の立て直し、そして失敗した選挙制度を叩き壊すこと。この二つだ。社会党はわれわれとともに、この劣悪な選挙制度の被害者である。フランスはこれを機に、政党本位の政治から、国民本位の政治に立ち直らなければならない。」
社会党の連立入りにより、671議席中287で過半数を割っていた与党の議席は、395まで増加することになる。プレオベール政権は発足から2年目にして、ついに安定した政権基盤を手に入れることに成功した。
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