【2022年3月10日 LFP】ノーザン・カリフォルニア伎冠で初出場を手にしたアイスホッケー女子フランス代表チームがオークランド・アリーナでデンマークと初戦を交え、初勝利を手にした。
1998年に女子種目が追加されて以来、これまでの大会では出場を逃して続けてきたフランス代表だが、今大会で初めて出場の切符を手に入れることが出来た。一方、対戦相手のデンマークも今回が初出場。
丁仏共に初勝利をかけた熱い戦いが繰り広げられた。
~試合の流れ~
第1ピリオド12分すぎ、身長182センチの19歳、オロール・レセップス(Aurore Lesseps)の鋭利なシュートがデンマークのゴール肩口を貫き、フランス代表は世界ランクで格上のデンマークに対し、初の得点を挙げた。
しかし、直後15分にはフランス側にボディチェックの反則。キルプレー(反則した側のチームが一人少ない状況)となると、デンマーク代表が素早い反撃で1点を奪い返すことに成功した。
だが同点の状況は長く続かず、第2ピリオドに入るとレセップスがバックハンドを巧みに駆使して2点目を獲得、再びデンマークをリードした。
フランス代表はその後も持ち前のフィジカルでデンマークの熾烈な攻撃を防ぎ続け、第3ピリオド20分になると、デンマーク代表はキーパーを氷から上げ、6人攻撃で同点弾を狙う賭けに出た。
デンマークは巧みなパスワークでフランスチームを翻弄、立て続けに5本ものシュートを放つが、フランスのゴールキーパー、レナエル・プラン(Lénaëlle Prin)に阻まれると、デンマーク側の連携にもほころびが見えはじめる。デンマークのFWリサ・トーヴァルセンがこぼしたシュートをレセップスが奪うと、センターライン手前まで駆け上がり強烈なロングシュートを放つ。6人攻撃で無人のゴールに無慈悲なパックが吸い込まれ、フランスはリードを広げた。
その後もデンマークは懸命に逆転を狙うが、2点差は覆せず、試合終了。初出場同士の記念すべき対決はフランスの勝利となった。
・・・
試合後、今回の勝利に貢献したフランスのレセップス選手はインタビューに応じ、
「私たちのチームにとってこの勝利は本当に重要な前進だと思う。私はこの勝利のために人生をかけてきたし、それに貢献できたことは一生の名誉だ。」
と笑顔で語った。フランスのアイスホッケー代表チームは男子も出場権を手にしており、男女ともに今後の試合は目が離せない。
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